胡蝶蘭の花言葉と特徴

胡蝶蘭の歴史
美しく荘厳なイメージを感じさせる胡蝶蘭は日本固有の品種ではありません。
では胡蝶蘭はどこで生まれたものなのでしょう。
そのカギはイギリスにあります。
19世紀頃、イギリスを含むヨーロッパの各地では大規模な花のブームが巻き起こっていました。
特にその中でもカトレアという名の蘭の品種は高い人気があり、新たな蘭の発見、開発は一攫千金の値があると注目されていたのです。
新たな品種を発見する職業はオーキッドハンターと呼ばれていました。
各国の王族や富裕層はこぞってオーキッドハンターを雇い、高額な資金を渡して世界各国に隠れている蘭の新品種を探させていたのです。
そんな中、東南アジアのジャングル内で偶然、ファレノプシスという名の蘭の原種が発見されます。
ちなみにこのファレノプシスとは、蛾のようなという意味。
発見された当初、ファレノプシスはまさに蛾のような茶色の素朴な色合いでした。
蛾が蝶に変わる
発見されたファレノプシスは、ジャングルの中でも目立たないような土のような茶色でした。
しかし、当時の花ブームではまだこの世で見つかっていない原種こそがカギとなっていたのです。
というのも、花ブームでは単にその種の花を咲かせて美しさを愛でるだけでなく、より美しく成長させるという品種改良が進められていました。
つまり原種がどれだけ素朴な色合いをしていたとしても、その種があれば品種改良して良い色を生み出せばいいと考えられていたのです。
そんな中で発見されたファレノプシスは、まさに新しい種でした。
多くの種苗家や研究者が改良を重ね、美しい色合いを出すようになりました。
つまり多くの研究の結果によって、ファレノプシスは蛾から蝶へと生まれ変わったのです。
ちなみに原種から白く美しい花を誕生させるまでの成功率は1割と、かなり過酷な努力が重ねられていました。